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ユニクロ

最近ユニクロの柳井さんが「日本が劣化した」「今、日本は最悪」とか言ってあちこちで物議をかもしているようです。

経営者がこのようなことを言う、というのは基本ポジショントークだと思っているので、これについて思うことを少し。

 

貧乏自慢的に、「ユニクロすら高い」なんてのが少し前まで言われていました。(今でも?)

でも、実際には日本のユニクロって世界一安いわけですよ。

例えばタイのユニクロだと、ビンテージチノが1,480バーツ。UTが590バーツ。ウルトラライトダウンは2,480バーツ。現在1バーツ約3.6円なので、日本円に直すとビンテージチノが5,300円(日本では2,980円)、UTは2,100円(日本では1,500円)、ウルトラライトダウンは8,900円(日本では5900円)位になるわけです。

中華圏、アセアンは大体こんな感じのようです。

もちろんユニクロなので、高級ブランドではありません。ローカルで買うよりちょっと高いけど、品質はマシ、という感じです。金持ち向けではなく、普通の人が買えるアイテムでそれなりに支持されているようです。

で、この値段でも全然売れるわけです。実際日本の売上げより海外の売上げのほうが多くなっているわけですし。

 

日本のユニクロも何年か前に一度値上げをしましたが売れ行きは芳しくなかった。たしか、ビンテージチノが3,980円とかでしたよね。

で、総スカンをくらって元に戻した。

結局日本はデフレマインドから脱却できてない、ユニクロ=安物というのからも脱却できていない。さらに言えば、訪日外国人がユニクロで買っていくわけです。何しろ安いから。

 

そういうフラストレーションが柳井さんにあるのではないかと。

もちろん、ある意味デフレの象徴みたいなユニクロがなに言ってやがる、とも思います。

「将来は、年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく」と数年前に柳井さんが言っていました。どうやらその方向に進んでいると思います。さて、ユニクロの客になるのはどっちの層でしょうか。